嫌いなアイツとの恋愛のやり方
「あ、言い忘れたけど。 カレー美味しかったよ。また期待してる」

その言葉を言い残して彼は玄関のドアを閉めた。

ん? また、って。

次回も乞うご期待的な感じで捨て台詞を軽く言われましても。

素直に美味しかった事だけは喜べるのだけど、その後が引っかかる。

でも内心、少しだけ、すこーしだけ“美味しかったよ”の言葉を嬉しいと思っている自分がいて。

人間誰だって褒められたら嬉しいもんだ。

そういう事にしておこう。きっと。
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