失恋の傷には媚薬を
隠された真実


「ブライダルフェアって、凄い人だな」



『そうね』




朝起きると
いつも通り、横には亮平さんが
すやすやと眠っていた
酔って帰ってきたのだろう
ベットの周りには
脱ぎっぱなしのワイシャツや靴下が
無造作に置かれていた


何も変わらない
何も、なかった…




「俺らの会社関係をどこまで呼ぶかによっては、大人数になるな」



普通、ブライダルフェアって
男性は毛嫌いしたりするだろう
でも亮平さんは
私の花嫁衣装が見たいからって
とても積極的だ

このブライダルフェアも
亮平さんが調べてくれたものだ
とても嬉しくて
今日という日をとても楽しみにしていた



「このドレス、楓に似合うな」



そうにっこり笑う亮平さん

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