* switch *

Focus

日曜日は 大人しく翔君の部屋か リビングで汐俚さんとお話をしたりして過ごした。

明日からは 久しぶりの出社となる。TVでの報道は 週末のニュース番組では不気味な程に静かで、少し安心し過ぎていたかもしれない────。


**────***────**



月曜日になり、会社に行く準備をする。念のためにマスクに帽子を被り 怪しさMAXコーデで翔君の家の運転手付きの立派な車で 私の会社まで送ってもらった。

勿論私の隣には 翔君がいて、会社の裏口まで来て、二人で素早く入ろうとした所…


「やっと現れたようです。あの噂の美女の朝倉月夢さんです。マスクと帽子を被っているので、顔は見えなくて残念ですねぇ。

私もお会いした事がないので ベールに包まれているアイドル級のお顔 見たかったです。

隣はまたイケメンな彼です。彼と一緒に同伴出社でしょうか?羨ましい…いや失礼しました///

彼が月夢さんを守る形で会社の裏口に入って行きました。

今日は久しぶりの出社で、月夢さんはこの休日をどのように過ごされていたのでしょうか?

会社に来られたからには、会見などを開いて頂きたいですね。

また引き続き追跡をしたいと思います。こちらから以上です。」


フラッシュと共に 何枚か写真を撮られながら 何とか裏口から会社に入る事が出来た…。

何でバレたんだろうか?


「チッ。一昨日の外出につけられたのか?
あの取材陣はしつこいから、当分つけ回されるの確実だな…」


翔君が悔しがっている。


「とりあえず、俺何とかここから脱出して 自分の会社に向かうから、月夢また夕方に連絡入れるな…。じゃあな…。」

「翔君、ありがとう。また連絡するね。」

エレベーターに乗り いつものフロアーに向かった…

< 182 / 228 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop