* switch *

ワンチャン

会社の近くに車が止まる。今日も翔君が 私を助手席からエスコートする。

恥ずかしいとか言ってた筈なのに、翔君は 本当は嘘つきなのかな?

「月夢ちゃん、また後でね。行ってらっしゃい。」

キラースマイルっていうお手本みたいな笑顔を向けられ、固まりつつ何とか返事をする

「///行ってきます…」

いつもの朝なのに、翔君といると景色すらピンク色に見えちゃうから不思議だ…

エレベーターを待っていると

「おはよう。朝から熱いね…彼ベタボレみたいだし…」

朝からまた訳のわからない長谷川さん。

「おはようございます。長谷川さん。」

「へぇ俺の名前知ってるんだ。地味に嬉しいわ…にしても、朝倉さんの彼氏格好いいね、何処で知り合ったの?」

「翔君?兄の友達なんです。だから昔から知っていて…」

「へぇ朝倉さんってお兄さんがいるんだ…いいなぁ、こんなに可愛い妹とか…羨ましい…」

エレベーターが来て 乗り込む…

「朝倉さんの匂い…ヤバイんだけど…」

必要以上に近くに来て とんでもない事を言い出す長谷川さん。

///恥ずかしい…

「可愛い…食べなくなっちゃうね…」クスッと笑う 社内No.1の要注意男…

「ホントに 社内で何言ってるんですか?
朝倉ドン引きしてるし…」

クスクスと回りから笑い声が聞こえて…

「朝倉 セクハラは俺に言ってよ…この人 特に女の敵の要注意人物…」


「ひでぇな…俺志木の中で かなり扱い雑じゃないか?何だよ女の敵って?」

思わず笑ってしまった…

「///ヤバっ笑うと天使君臨とか…俺 心臓撃ち抜かれた…」

「///俺も…」

知らない人まで…

「///俺も…朝からラッキー」

何言ってんの?意味不明ワードが飛び交う中、エレベーターが止まり 志木君と二人エレベーターから降りる。

「ねぇ今日もお弁当なの?」

「今日は外に買いに行くか、社食かな?」

「じゃあさ、俺お勧めの和食にランチに行かない?」

「///志木君と二人で?」

「///そっ。ランチデート…」

「社食だと朝倉絶対男に囲まれるよ、多分ね…長谷川さんとか…」

それは嫌だな…

デートっていうのはどうかと思うけど、和食食べたい…。

「///志木君 ランチに連れて行って!」

「///ホントに?やったぁ!」

ニコニコ顔の志木君は子犬みたいで すごく可愛いなと思う…

注:アイドルフェイスの志木君は 密かに社内ランキングトップ3に入る イケメンである事に 月夢は知らない天然さんであった。
(兄や翔が余りにもイケメンだから、イケメンハードルは鬼レベルである)




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