ずっと前にね
七章・初恋

俺が好きになった人

俺が恋に落ちたのは中学3年。年明けの町のイベントの時だった。吹奏楽部兼軽音部が呼ばれていて、ステージの上で演奏していたんだ。
その時は叶多先輩、陽翔先輩、健先輩はもちろん。3年のギターボーカルとキーボードもいた。健先輩はリードギターに集中していたし、陽翔先輩は他の音を聞こうとしないし。叶多先輩は緊張していてどうして良いのか分からないという状態で普通に上手いというだけの演奏しか出来ていなかった。
軽音と化していると聞いていたから、高校に入ってからは吹奏楽部に入部しようと思っていた俺は少しがっかりした。こんな感じなら他の部活に入った方が言いなとさえ思っていた。
そんな気持ちで見終えて、帰ろうと会場を後にした時。まるで雷が落ちてきたような衝撃が俺の体に走った。ナンパされていた島岡先輩をカシザキが助けている所を目撃してしまったんだ。

「帰れ。お前らが手を出して良い女じゃねぇ。・・・大丈夫か?」
< 121 / 260 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop