ずっと前にね
三章・夏休み

どうしたら・・・

夏も本番になったこの頃、私は週の3日を教室で過ごせるようになっていた。これも全て柏崎先生のおかげ。柏崎先生のおかげで私は過去にさよなら出来るよう、前を向けるようになってきていた。
ただ、完全に克服した訳ではない。柏崎先生以外の人とはまだ上手く話せないし、近寄られるだけでパニクってしまう。でも、ひどいパニック症状は出なくなった。だから、前にはちゃんと進めているんだと思う。
夏休みが終われば本格的に準備に入る学校祭。文化系の部活はステージでの演し物、体育系の部活は教室での出店に決まったらしく、どんな物を出すかで学校の話題は持ち切りだった。私が入っている部活、吹奏楽部はステージで演奏する事になったけれど、この高校には文化系に入る部活は美術部と演劇部、吹奏楽部しか無くて持ち時間や順番で少し不満を持っていた。
美術部はアニメのキャラクターのコスプレをしてダンスとファッションショーをしたいから2枠ほしい、例年に比べて人数が多い演劇部は1年、2年、3年と学年別にするため3枠ほしいと言っていた。
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