Memorys ‐過ぎ去りし時間‐
先輩の瞳をじっと見つめる。

 「だから生徒会を辞めれば「それはできないんです」

彼女の言葉を遮るようにそういえば顔を真っ赤にした。

 「馬鹿にするものいい加減にして!」

 「…馬鹿にしたわけではありません」

 「その態度がムカつくって言ってるの!」

…これじゃあ話は終わらない。
堂々巡りだ。

彼女たちにとって私は悪者でしかない。
だったらそれでいいや…

 「仕事があるので私はこれで失礼します。先輩方」

先輩たちの間をズカズカと進む。
彼女らは怒りで何も言えないらしい。
肩が微かに震えていたのがその証拠。

私があそこにいる限る彼女たちは許さないだろう。
そんなことは分かっている。
だけど、無事卒業するためには生徒会の特権に頼ることしかできない。

 「それが甘えなのかな?」

その特権に甘えることすら私は許されないのかな…
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