幸せになる!! 前編
そこへ凛月とすれ違い、

「今、帰るならなんで来たし」

凛月はあきれている。

「あたしも、最初は真面目に授業を受けに来たから。
だけど、あんたの幼なじみが、たった1度ヤラれただけとか、訳のわからない事を言うもんだから、怒りで、授業を受ける気はどこかへ行ったから、帰りまーす。
ほんとはヤツにも、同じ目に遭わせてやりたいけど、同類にはなりたくないから、我慢しまーす。
だけど、あんな言い方ってない!!
あれじゃあすいちゃんが可哀想」

夏菜子は、泣いていた。
泣きながら怒っていた。
純生は、優しく夏菜子の背中をさすりながら、

「そんなわけで、俺らは帰るから、カバン持ってきてね。
あ、あと、友梨には何も言わなくていいから」

純生は、やんわりながらも、友梨を拒絶した。
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