俺様野郎とパシリなあたし

5.輝くティアラ







「ふぅ…」


教室の片隅、盛り上がる学園祭に似合わないため息が広がった。


「ちょっと明菜、ため息つかないでよ〜。幸せ逃げちゃうじゃん」


学園祭二日目。


化粧道具を広げるちいちゃんが、頬を膨らせ言った。


「はぁ……」


「ちょっと明菜!」


吠えるちいちゃん。


だけど、そう言われても、出てしまうんだから仕方ない。






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