俺様野郎とパシリなあたし

3.過去の悲劇







――――――――――…★


それは、一年と少し前の事。


あたしが中学3年生だった時の、夏の夜。


この日、あたしの平凡だった毎日は、一瞬にして奪われた。


「明菜、早く用意しなさい!」


「分かってるってば!!」


お母さんが夕飯の準備をする中、あたしだけがお弁当を鞄に入れる。


受験と共にやってきた、反抗期真っ盛りの今。


さっきから大声で叱るお母さんに、いい加減うんざりして来る。






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