ハライメ〜悪喰の大蛇〜
三、祖母の日記






その日の夜、日菜子と父に食事を届けてから、私は祖母の部屋を訪れた。

手掛かりを探すなら、まずはここだろうと思ったからだ。

血はつながっていなくても、日菜子の母を育てたのが祖母であることは間違いない。


まったくの空振りで終わる可能性も考えて、今夜私がしようとしていることを日菜子に話すのはやめておいた。

もしかしたら日菜子には私と加代の会話が聞こえていたのかもしれないけど、食事を差し入れるために戸を開けたときも、特に何も言ってはこなかった。


もちろん、父にも何も教えていない。

父に対しては、後ろめたさが半分、反抗心が半分くらいの気持ちだった。

優しくて温和な父だけど、今はそれが逆に彼のずるさに思えてしまう。


お父さんが悪いのよ。

お父さんが隠すから、私は勝手に調べるの。

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