たとえ、涙が頬を濡らしても。
episode 2.☆*。

⇒仲直り




あの雨の日からもう何日が過ぎただろう。

一ヶ月も…過ぎたかな?


気付けば梅雨も終わって、晴れの日が続いている。


もう季節はすっかり夏になった。


7月上旬、暑さがまだまだ増す8月に向けて今日も太陽の光が眩しくて、目を細める。


俊稀の絵も、コンテスト作品と同様に進めている。


そんな学校が休みの土曜日の午後、バイトもしていない暇なあたしは、堤防に勇気を出して行ってみることにした。


自分の部屋の縦鏡の前に何度も服を持って立って、クローゼットへ戻るを繰り返す…


おしゃれしたい思いがあるのにも関わらず、やっぱり普通の着飾らない私服に行きついてしまう。


結局、ショートパンツにオフショルダーを合わせ、スケッチブックを入れたキャンパスバックを持ってサンダルを履いて家を出た。


外はもう熱気がすごくて…


うっすら地面からは陽炎が見えるぐらいだ。


テレビでは今日は、7月下旬の暑さだと言っていた。


きっと、今頃部活の俊稀は暑さに参ってるだろうなー…





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