セカンド・ラブをあなたと
プロローグ
舞い散る桜が、あの日の気持ちを思い出させる。

会いたい。涙があふれてくる。

期待で胸がいっぱいだった。
小さな望(のぞむ)を抱いて、市役所からの帰り道、3人で桜の下を歩いた。
緊張しながらも家族になった幸せで舞い上がってた。



どうしようもなく寂しくなる時、空を見て私はいつも心でつぶやく。
誰かが言った言葉かもしれない。

あなたはそこにいる。私はここにいる。それだけの事。



もっと強くなる。思い出に負けないくらい。
今、少しだけ泣いたら、また元気な私になる。
聡(さとし)くん、見守っててね。私と望を。
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