君を愛していいのは俺だけ

「秋吉さんが、社長のことが好きって認めてくれるなら教えてあげるよ」
「えっ……だから、別に私は」
「いくらごまかしても、見てれば分かるから」
「…………」

 ハッキリ言われてしまったら認めるしかなくて小さく頷くと、テーブルの向こうから深呼吸のようなため息が聞こえた。


「好きなんだよね? 周防社長のこと」
「……うん」
「じゃあ、教えてあげる。社長室にいる先輩と最近仲良くなって、聞いた話なんだけどね……社長が歓迎会で言ってたじゃん。あれだよ」
「え! それなら私も知ってたのに」

 ムッとすると、滝澤さんは破顔して私を見つめている。


「かわいくて、仕事に一生懸命で、ちょっと不器用だけど気持ちが隠せない純粋な子」
「だから、それですって」
「プラスアルファがあるんだよ。センスがよくて、尊敬しあえる子。それから出しゃばらずに空気が読めて、意志が強くて、一途な子……だって」

 聞いただけで、頭が真っ白だ。
 完璧女子ともいえる条件の多さに圧倒されてしまった。


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