君を愛していいのは俺だけ

「俺が好きなのは、秋吉さんだよ」
「……やめてよ、冗談ばっかり」
「マジだって」
「…………」

 いつになく真剣な顔で言われると、冗談でしょ?って流せなくなった。


「困らせると思って、避けてたんだよ。それなのに、桃子ちゃんとふたり揃って知りたがるんだもん。本当に鈍感だよね、秋吉さん」
「ごめん……気付かなかった」
「いいよ。答えはいらないし」
「えっ、なんで?」

 告白されて返事をしないなんて聞いたことがない。
 そんな失礼なことをしていいはずが……。


「いいの。俺は好きな子の恋愛を応援するって決めたんだよ」
「そんな……」
「好きな子のために協力するのは悪い事じゃないでしょ?」

 滝澤さんはそう言い切って、食事に箸を伸ばした。


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