イジワル騎士団長の傲慢な求愛
「……どうせその女は殺すんだろう。さっさと殺っちまったらどうだ」
左の巨体が物騒なことを言い始める。気が短い性質らしい。
「……大人しく待っていろ」
右が至極冷静なタイプで命拾いした。
けれど、左の巨体は終始落ち着かない様子で辺りを見回している。
その視線を、セシルに向ける時間がじわりじわりと長くなってきて、やがて、じっとこちらを睨みつけながら、ぼそりと呟いた。
「その女で遊ぶのは、かまわないのか?」
セシルはぎょっと目を見開いた。問われた右の男は一瞬呆れたように肩を竦ませたが――。
「……好きにしろ」
それだけ言い放って、向こうをむいてしまった。
「……へへっ」
巨体がにやりと嫌らしく笑って、こちらへ近づいてくる。
セシルは逃げようと、必死に身をくねらせてベッドの端まで辿り着いたが、降りる前に男の手が伸びてきた。
「――んんんんっ!!!」
布を食まされて、悲鳴すら上げられず、喉の奥で叫ぶ。が――
「大人しくしろ!」
男に頬を強くはたかれて、眩暈のするような痛みに襲われた。
男の手が胸に伸び、乱暴に襟もとを剥ぎ取られて、コルセットがあらわになる。
左の巨体が物騒なことを言い始める。気が短い性質らしい。
「……大人しく待っていろ」
右が至極冷静なタイプで命拾いした。
けれど、左の巨体は終始落ち着かない様子で辺りを見回している。
その視線を、セシルに向ける時間がじわりじわりと長くなってきて、やがて、じっとこちらを睨みつけながら、ぼそりと呟いた。
「その女で遊ぶのは、かまわないのか?」
セシルはぎょっと目を見開いた。問われた右の男は一瞬呆れたように肩を竦ませたが――。
「……好きにしろ」
それだけ言い放って、向こうをむいてしまった。
「……へへっ」
巨体がにやりと嫌らしく笑って、こちらへ近づいてくる。
セシルは逃げようと、必死に身をくねらせてベッドの端まで辿り着いたが、降りる前に男の手が伸びてきた。
「――んんんんっ!!!」
布を食まされて、悲鳴すら上げられず、喉の奥で叫ぶ。が――
「大人しくしろ!」
男に頬を強くはたかれて、眩暈のするような痛みに襲われた。
男の手が胸に伸び、乱暴に襟もとを剥ぎ取られて、コルセットがあらわになる。