【完】溺愛飛散注意報-貴方に溺れたい-
暴れてみたい。



そう言う衝動が自分の中にマグマみたいに渦巻いているのは、大分前から気付いてる。


この鳥かごみたいな生温いしがらみから、解き放たれたい…そう、ずっと思い続けてる。
それを実行出来たことは、これまで一度もないのだけれど。


「未麻はさ、力み過ぎなんじゃない?」


円香はいつもそう言って、苦笑いをする。
それに対して私は、首を横に振って、そんなんじゃないよ、と繰り返す。

この悶々とした気持ちはきっと親友の円香にも分かってもらえないだろう。
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