過保護なドクターととろ甘同居
Chapter3
運び込まれた荷物を目に、新しい住まいをぐるりと見渡す。
どこに何を置こうと思案しながら、閉められた二箇所の腰高窓を開け放った。
先週、仕事帰りにバッタリ先生と会って、素敵なディナーをご馳走になったあの日から、ちょうど一週間が経つ。
先生のところでお世話になることが決まって、どこか半信半疑のまま準備や各種手続きを行った。
持ち出す荷物は一人分だったから、引越し業者の単身パックを使った。
バイト先には急ではあるけど、辞めたい旨を伝えた。
タイミングよく、最近バイトを何人か採用したのもあって、私が抜ける穴も埋まるからと快く送り出してもらえたのが幸いだった。