初恋マニュアル
浴衣
最近、私のスマホは にぎやかだ。


愛里はもちろんだけど、あの日カフェで登録した三浦くんからのLINEも、たまにまじってくる。


男の子とLINEなんて、私にしたら高度なものなんだけど、でも顔を見ないですむ分、スムーズに会話ができるような気がしていた。


連絡先に並ぶ二人の名前。


須藤愛里と三浦孝弘。


私の大切な、友達。


それだけのことなのに、二人の名前をながめるだけで、なんだかニヤニヤしてしまう。


ベッドに寝転がりながら、今日もまたスマホを見て、顔をゆるませていた。



ブブブブブ……ブブブブブ……



「ひゃっ!」



急に鳴り出したスマホのマナーモード。


どうやら着信らしい。


おどろいて落としそうになるのをなんとか持ち直して、あわてて画面をのぞいた。



――愛里だ!



そこには愛里の名前が表示されていて、あわてて電話に出る。



「も、もしもし!」



めったにならない着信なだけに、声のボリュームをまちがえたらしい。
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