浅葱色の鬼
紅音が唇を放すと

「ははっ!大胆だな!
やっと妻になる決心が出来たか!」


土方が紅音を抱きしめる


「離せ ただの治療だ」


「どういうことですか!?紅音さん!」


「すごいだろ!?俺の妻!」


「土方さん!知ってたのかよ!?」


「いや、今知った」


「離せ土方」


「離すと紅音…どこかに行こうとするだろ
このまま話そう
俺は、紅音が何者でもいい
紅音に惚れてる それに…もっと惚れた
皆の前で口づけしてくれるなんて
俺、幸せだ!」


「治療だ! 私を庇ったりするから!」


「守るって言っただろ」


「私は、死なない
守らなくていい
だから、怪我しないでくれ」


「/////俺が好きだからか?」


「なんでそうなる」


「こんな怪我で死には、しない
でも、紅音は必死で治してくれた
俺が…好きだからだろ?」


「おい コイツおかしいぞ
どうにかしろ!まず離せ!蒼!
コイツを噛め!おい!蒼!」




紅音を無視して、後ろ足でポリポリと
頭を掻く




「蒼……
離せ土方!!お前じゃなくても
ここの奴らなら、皆に治療できる」


「……皆と口づけできるっつーのかよ!」


「出来る!」


「っ!!!ダメだ!絶対ダメだぞ!!
浮気だからな!!俺以外は、絶対ダメだ!」



驚いて緩んだ腕から
スルリと逃げ出した紅音を捕まえようと
土方が追う


「何やってんだか」


「あははははっ!紅音さん!
頑張って-!」


「なんだかんだお似合いだよな」









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