浅葱色の鬼

歳三

紅音を妻にしたい


最初は、そうだった



今は、妻にしなくちゃいけない!



なぜだか、そう思う




近藤さん達と江戸を出る時

決まっていた縁談も断り
刀で、生きていこうと決心した


死ぬ気で戦わなければ
勝利は、得られない


そう思っていた



大切な存在を作れば、命が惜しくなり
全力が出せない


そう、思っていた



守りたい… 守らなくちゃいけない



紅音は、不思議な奴だ




大切な存在は、俺を弱くするどころか
強くしてくれる


山崎から、紅音を買ったとかいう男が
今夜の会合に現れるかもと報された


紅音は、俺の妻になる女



金で売り買いなんてさせねぇ!






「副長!本命は、向こうや!」


「わかった!行くぞ!!!」






会合場所がわからず、二手に分かれていたが、本命は近藤組




「急ぐぞ!遅れるなよ!!」




怪我しようが、なんだろうが

俺は、全員を連れて帰る!



誰にも負けねえ!!!






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