クールな王太子の新妻への溺愛誓約
近づく距離


燦々と注ぐ太陽の光を浴び、湖面がキラキラと輝く。大きな老木が湖にせり出していた。

手を引かれながらゆっくりと歩く。
視線を上げてみるが、眩しい逆光のせいか相手の顔が見えない。

とても心地良かった。穏やかな時間が流れていた。

不意に名前を呼ばれた気がした。優しい声だ。
繋がれた手の温もりにホッとする。

このままずっと歩き続けたい。そう願いながら身を任せた――。


――――…………
    ……―――

マリアンヌが次に目を開けたのは、自室のベッドの上だった。天蓋の白いレースが目に入る。

久しぶりにあの夢を見た。昔から繰り返しよく見る夢だった。
目覚めたときの胸の温かさが、懐かしいようで悲しくなる。


「よかった……」


ベッドに寄り添いマリアンヌの手を握っていたベティが、ほっとしたように言葉を漏らす。

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