同居相手はまさかの!?
あたしは、自分の部屋に戻った。


さっき言っていた大家さんの言葉があたしの胸に刺さった。


…ここで素直になれば、


もうあんな辛い思いをしなくて済む…?


一歩足を出せばまた、違う道を歩み出せるかもしれない。


…でも今はまだ、この足で踏み込むのは怖い…。


また、離れて行かれたら…?


あたしはまた、あの時と同じ思いを味わうのだろうか?


…そんなの嫌だ。


でもあたしが踏み込まないと何も始まらない。


…分かってる。 


将人と藤堂君は全然違う…。



ここで挫けてたら、、だめなんだ。


「よし…!」


あたしは部屋に置いてある洋服を全部クローゼットから取リ出した。


今までは仕事用の服しか取らないつもりだった。


でも…あたしは決めた。


…素直になると。


そしてあたしはデート用の服も何枚か取り、

再びあの部屋へ戻った。

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