同居相手はまさかの!?
第19話まさかの!?
【茉莉side】

高杉君と住んでから3週間経っていた。


あたしは毎日料理を教わっていた。


ジリジリジリ


アラームをセットして、いつも通りの時間に起きる。


「よし!5時30分」


そして用意をして、朝ご飯を作る。


ジュー


「よし!卵焼き成功!」


最近は卵焼きもだいぶ上手くなってきた。



料理をするのが、いつのまにか楽しくなっていた。


その時


「はよ…」


眠そうな顔をした藤堂君が歯磨きをし終わった後、戻って来た。


あの、デートをした以来、あたしは藤堂君を見てからドキドキする事が増えた。


「お、おはよ…。」


「何、朝飯作ってんの?」


「う、うん。」


(てか近いー!)



「ふーん…」


そう言って藤堂君は出来たばかりの卵焼きを食べた。


パク


「あー!ちょっと!」


「良いじゃん、味見味見。」


「もう…。」 

「うん、美味かった。…ごちそうさま。」


そう言って、親指についた卵焼きのカスを舐めた。


(…何か妙にエロいんですけど…。朝から色気すごい…)


そしてあたしは、昨日の晩の残りのおかずを弁当に詰めた。


同居をしてから、まさか自分でお弁当を作るなんて思わなかった。

藤堂君と出会ってから、あたしはどんどん変わった。


「なあ、俺の弁当は?」


「あ、あるよ!はい、これね!味は大丈夫だと思うから!」


そう言って、弁当箱の蓋を閉め、藤堂君に渡した。


「あ、じゃ、じゃあ先に行くね!」


「あ、お、おい!」


そして、あたしは自分の部屋に戻った。
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