同居相手はまさかの!?
第32話茉莉の決意
【茉莉side】


ガチャ


屋上はあたし達だけしかいなかった。


高杉君はあたしの手首を掴んだままだった。



前までは高杉君があたしに触れてる


そういった些細な事でも嬉しかった。


だけど今は、触れられてももう…嬉しいなんて感情は薄れていた。


近くにいる高杉君という存在が…


少し怖くなっていた。


季節はもう…10月25日。


期限が迫っていた。


正確にはそれまでに答えを出さないといけない。


「…【高杉君】。手…痛い。」


あたしはついその名前を口に出した。



その時高杉君はびっくりしていた。



「…何でその名前…」


しまったというよりも、それが今の高杉君の名前


それが現実なんだ。


だから、今のあたし達は敵同士


高杉君にとってあたしは憎い存在。


そんな二人が…


恋人に慣れるはずがない。

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