同居相手はまさかの!?
そして、コピーが終わり、私は部署に戻った。


戻ると、皆が真剣な目でコンペに向けて書類作成をしていた。


…皆頑張ってるんだもんね!


私も頑張らなきゃ!


「…前橋さん、これコピーです。遅くなってすみません…。」


あたしは、前橋さんのデスクまで行き、資料を渡した。


「ああ…ありがとう。…小野田さんも大変だね。」


「え?」


「藤堂、小野田さんにストーカーしてたんでしょ?」


…早速噂は広まった。


「…」


見ると高杉君に向けられた視線は皆冷たかった。


まるで…


汚い物を見るみたいな目…。


…何、この空気。


どろっとした黒い空気がこの部署で充満していた。


「…ストーカーと同じ部署とか嫌だよな。」 


「藤堂さんはストーカーなんかじゃないです!藤堂さんは…」


その時


ガタ


机から立ち上がる音がした。


「…営業行ってきます。」


そう言って高杉君は鞄を持ち、部署を出た。


あたしは、高杉君を追いかけた。
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