嫌いになってもいいですか?
どっぷり本気でハマんない方が得策かも、なんて。いい女風に思ったけれど。

初めて付き合った男性があの川上チーフっていう、残念恋愛経歴しか持ち合わせていない私は、相模チーフの低くて甘い声色と、色っぽく動く指先に。
体は言いなり、頭は麻痺状態。

辟易とした風な冷たい言い方も、このギャップを知っちゃえば結構病みつきになりそうだし。
こんなんじゃ到底拒否できないなぁ、と。相模チーフの腕の中で私は、半ば諦めた。


けど、ね。


『遊び相手なら他にいくらでもいる』


その言葉の呪縛に悩まされるのは、もうちょっと先のお話__。







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