*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
……気になる。

隣でチェックインしてこようか?

でも本物だったらどうしよう?

そう思うと、ドキドキ……。

遠ざかる背中を焦って見つめていても仕方ない。

バッグを肩に掛け気合いを入れて立ち上がろうとすると、突然彼は立ち止まりスマホを耳に当てる。

そして引き返し、なんと私の右斜め前のソファーに腰掛けた。

その距離約5メートル。

チャンス! と耳を澄ますが、左の関西弁の太ったおばさん達の突然の高笑いのせいで聞こえない。

……マナー悪。

つい無表情で見ると、逃げるようにエントランスへと歩いて行った。
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