*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
*この世の春は突然に*
予想に反して連れられて来たのは、女性なら誰もが知っている憧れの高級ジュエリーブランド店。

今まで店内に足を踏み入れたことはなく、何度も羨望の眼差しでこの前を通過して来た。

先輩はというと、まるでカフェにでも入って行くかのように、気軽に店内に足を踏み入れて行く。

でも私は、場違いな気がして足を止めてしまう。

先輩は、そんな私にすぐ気付き振り向くと、優しく笑みを浮かべてもう一度入口に戻って来てくれた。

そして私の右肩をスッと抱き、再び店内へと歩いて行く。

突然セレブ感漂う空間に迷い込んだ気分の私は、緊張しなから先輩を見上げると、また柔らかな笑みで見つめてくれる。

そのリラックスした表情に、少しだけ緊張がほぐれてくる。
< 380 / 581 >

この作品をシェア

pagetop