*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
*……会いたい*
二十八の誕生日を三日後に控えた師走の上旬。

午前の打ち合わせを終えた私は、無償に某カフェランチが食べたくなりしっかり着こんで裏口から外に歩いて行くと、たぶんランチ帰りの大西課長に遭遇。


「……お疲れ様です」


「お疲れ。珍しいな、被るとは……。張ってた甲斐あったな。……ラブラブだろ? ……冗談だよ」


「……」


あの夜の告白から、面と向かって会うのは十日ぶりくらい?

先輩は、いつもと変わらず上から目線の口調で話してくるけれど、バッ! と脳裏にキスされそうになった事が鮮明に浮かび上がり、気まずさからつい目をそらし黙り込んでしまう。
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