フェイク アフェア ~UMAの姫と御曹司~
中身は見なくてもわかる。
新しい指輪だ。

「あんなに買い直さなくていいって言ったのに」と苦笑すると
「もともともっといいものを買いたかったんだ」
と言われてしまう。

確かに、確かにね、新たに箱から取り出された指輪は更に輝きとても綺麗。

「もうこれは強制だから」

笑いながら薬指にはめられる。

「ありがとう、修一郎さん。とっても嬉しい」

前の指輪もとても大切なものだったけれど、値段や指輪の価値とは違う前の指輪との違い。
それはそこに込められた愛情。

私はお互いの愛情がこもった指輪をしている左手を右手でぎゅっと抱きしめるように握りしめた。

そんな私を見つめる修一郎さんにありったけの想いを伝えたい。


「修一郎さん、愛しています」

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