私にとって初めての恋。
美陽と悠琉が話すことはなくなった。
しかし美陽は、毎晩携帯に入っている悠琉のメールアドレスと電話番号を見つめていた。
話したい、別れたくない、声が聞きたい、気持ちが知りたい。
そう考えるだけで悲しくなる。
笑うために美陽は毎晩涙を流した。

「美陽、お見舞いに来たよ」
「ありがとう、束李」

体調が崩れて美陽は学校を休んだ。
学校帰りに束李が美陽の家を訪れた。
束が美陽に聞く。

「今も、先輩のこと信じられない?」

美陽が答える。

「最近、アドレス見ては泣いて寂しく感じてる…。私から切った縁なのに」
「まだ、切れてない!諦めちゃダメ!!」

束李は言い切った。

「美陽はまだ先輩が好きなんでしょ?だったら諦めることなんかない!!美陽は先輩に会って先輩と付き合ってから変わった。…私は、先輩と付き合っていた頃の美陽がいい…っ」

束李は泣き出し、美陽を抱きしめた。
美陽も束李の背中に腕を回した。

「ありがとう…束李」

美陽は泣く束李に対して呟いた。
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