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周りの女の子がタクミを見てる。

アタシもその1人だ。

タクミをただの幼馴染を見る目ではもう見られない。

だけど今日はハナエのために来た。

「キョウ、やっと逢いに来たな。」

タクミは嬉しそうに笑う。

ハナエがいるのに酷い男だ。

「タクミ…ハナエと別れないで。

ハナエに優しくしてよ。

ハナエ昨日も泣いてた。

タクミはハナエが好きなんでしょう?」

タクミの顔色が明らかに変わった。

「お前、バカなの?

別れろって言いに来るんだと思ってた。」

「タクミはアタシとどうしたいの?

ハナエと別れろって言ったら簡単に別れるとか言うけど…ハナエとアタシどっちが好きなの?」

そんな事聞きたいわけじゃなかった。

返事がどっちでもアタシは悩むし、悲しむはずだ。

「待って!言わないで。

とにかくアタシはタクミがハナエと別れるなんて絶対望んだりしない。」

タクミは目の前のアイスティーを一気に飲み干すと怖い顔で言った。

「キョウはホントにそれでいいんだよな?」

アタシが頷くとタクミは席を立って言った。

「わかった。ハナエとは別れない。

いいか?お前が望んだ事だからな。」

そしてタクミはそれきりアタシに連絡して来なくなった。


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