蘇りのウタ
私の血と
命の炎で
蘇るがいい
愛しい人よ

この地に眠る
複数の魂よ
やすらかに
眠り続けよ


それでも他の魂が蘇ってしまったということは、誰かが後半の歌詞を歌い間違えていたのかもしれない。


6人で歌っていたからそれに気が付かない可能性も高い。


「まさか、香菜美が……?」


「え、なに?」


乃愛が不思議そうな顔で聞いてくる。


「いや、なんでもない」


そう返事をしたけれど、今の考えは捨てきれない。


香菜美は乃愛を敵対視していた。


乃愛の蘇りを望んでなんていなかった。


乃愛の顔を潰そうとまでしていたのだ、わざと歌詞を間違えて歌うくらい、不思議ではない。
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