蘇りのウタ
☆☆☆

空腹も収まり、30分ほど経過した時だった。


真琴が立ち上がり「そろそろ行かない?」と、聞いて来た。


「小屋はまたあるだろうし、何もせずに時間だけが過ぎて行くのが耐えられない」



真琴の言葉に俺も頷いた。



「そうだな。そろそろ歩き始めようか」


「外は安全なの?」


乃愛が不安そうな表情をこちらへ向けて来る。


今すぐ抱きしめて安心させてやりたい衝動にかられるが、グッと我慢した。


代わりに、乃愛の頭を撫でてやる。


「きっと大丈夫だ。なにかあっても、また小屋まで走ればいいんだから」


本当にそんな事ができるかどうか、正直自信はなかった。


けれど、今の俺たちは骨人間と戦う方法を持っていない。


逃げる以外に手段はないのだ。


「あの骨は、小屋の中までは入って来ないの?」


乃愛の質問に俺は言葉を失ってしまった。
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