蘇りのウタ
本当はなにも起こっていないのに、罪悪感から悪い方へと物事を捕らえてしまう。


きっと、創吾にも同じことが起こっているのだろう。


考え事をしながら黙々と歩いていると、乃愛が「あっ」と小さく声を上げた。


見ると、森の中を指さしている。


そちらへ視線を向けてみると、そこには小さな小屋が立っていた。


「こんな場所に小屋なんかあるんだね」


菜摘が珍しそうにそう言った。


「休憩させてもらうか」


そう言ったのは和希だった。


スマホを取り出して時間を確認する。


気が付けば1時間くらいは歩いていたようだ。


「そうしようか」


俺は頷き、小屋へと向かって歩き出したのだった。
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