【五・超短編】賢治ケンジノ詩
2008.09.21.
水の中に、入れっばなしの、裸足を、抜いた


そよ風に、火照る体を。無くした価値と、言えなかった言葉


遅い朝。まどろみ無しの眠りの後は。頑張らなくては


要求は、ボクの願いではなく、キミはボクに、何をさせる気なの


ふわり、前髪を掻き分け、ひやり、でこを冷やした。


いいなぁッ、重なる複数の旋律。虫と、虫と、虫の、音


口の中で、ゆるりと溶けゆく、抹茶の餡の、どら焼き。


雲間から、中秋の名月、きっと。


眠り込んで、起きた朝。白い風にあたり、逃した月、さびしく。


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(ヲワリ)
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