世界できっと、キミだけが


「…まあ、そうだな。お前の自業自得だった」




鹿島さんはあっけなく態度を変えそう答えた。
な、なにそれ!

少し申し訳ないなって気にしてくれてたんだって思ったのに。
損した気分。




「ほんと、最低!気にして損した!」

「ふっ、馬鹿な奴」

「馬鹿馬鹿いわないでよ!」



なんなのよ、この人。
ほんとに、腹がたつ!

いつの間にか沈んだ気分はいつもの調子に戻る。
怖かった気持ちも、鹿島さんへの怒りに変わった。



「じゃあな」



鹿島さんはそう言って部屋を出ていった。
人はそうそう変わらないってことね。


でも……。
意図せずか、さっきまでの不安感とかはなくなったかも。



もしかして、わざと……?



まさかね。



< 51 / 312 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop