現役女子高生、メイドになります!
――ラウンジで私を待っていたのは祐基だった。私は彼に促されるまま、隣に腰を下ろす。



……いつか海様が言っていた通りだ。ガラス張りの窓の向こうに広がるのは、昼間とは違った景色。


どこまでも暗い海は、空との境界線がわからないほどで、そこに映り込んだ柔らかな月光は、帯状となってゆらゆらと揺れていた。



手前にこじんまりと広がる町並みの明かりは、派手なイルミネーションではなくとも、寒さで空気が澄んでいるせいかくっきりとした光を放っている。



しばらく二人でぼんやりと景色を眺めていたら、祐基がゆっくりと話し始めた。




「……なんつーかさ、あいつもおせっかいだよな」



「知り合いだったの?えっと、桜宮海と」




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