現役女子高生、メイドになります!
「あの。金具つけてるんだから、引っ張らないでくださいよ」




口を尖らせた風様が、手持ち無沙汰な様子で起き上がり、窓のそばまで歩いていく。



相変わらず子どもみたいなこの人の方こそ、4月から三年生になるなんて信じられないんですけど。




「この部屋、日当たりいいな。景色も悪くない」



「寝室の窓からは、風様のおうちも見えますよ」



「どれ……あ、ほんとだ」




まあ、それもあって、私はここのアパートを借りることにしたんだよね。


ふとした時に寂しくなっても、窓から桜宮邸が見えたら心強い気がしたから。




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