ラムネそら
これまで仲良くしていた子たちも、気をつかってくれるというお節介の裏に、ほくそ笑んでいる様子が見えた。

わたしは知っていた。

リョーと付き合うことで、一部の女子から「調子に乗ってる」とか「ウザイ女」と言われていたことを。

リョー。
わたしが生まれて初めて、好きになった男の子。


中学２年の体育大会の日に告白されて、ちょっと前までわたしはリョーの彼女だった。

サッカー部のエースストライカーでもあり、テストではいつも上位10人に入る秀才。

おまけに爽やかな顔立ちで、おそらく誰が見てもイケメンとか好青年という評価をくだすだろう。


ひきかえわたし、は。

別に特別可愛いわけでもないし、誰より優しいってこともない。
< 2 / 4 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop