ごめん。俺、バカで
「俺が死んでも泣かないでね」


「は?」


「病気かもしれないから……」



千愛希ちゃんは首を傾げて、前を向く。

死んだら、泣く泣かない以前に俺には全く興味がないみたいだ。



「……死なないよ」



急にぼそっと隣から聞こえてきた声。



「え?」


「上田くんみたいな人が簡単に死ぬとは思わない」


「たしかに。それ、俺も思う」



頷きながら言えば、一瞬目を見開いたあとにプッと吹き出す千愛希ちゃん。



「あ……わらって……?」



この前のスタジオでしかみたことのなかった笑顔。



「あ……」



俺の言葉に自分が笑ってることに気づいたのか、スッと真顔になる。



「笑ってたらいいのに」



笑ったらすごくかわいいのに。
このクラスにいる誰よりもかわいいと思う。



「クラスで目立っても仕方ないでしょ」


「モデルはするくせに……」


「あそこに入りたかったんだから仕方ないでしょ」



そんなにモデルの仕事がしたかったのだろうか。
千愛希ちゃんって、やっぱり不思議な女の子。

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