ごめん。俺、バカで

好きだよ

「千愛希ちゃと帰りたいんだけど……」


「何、言ってるの?」



困惑の表情を見せる。



「ダメ、かな?」


「今日は帰る約束してるから……」


「新庄と?」



俺の言葉に一瞬びっくりしたような顔をしつつ、首を縦に振る。



「俺のこと好きなんじゃねぇのかよ……」



ボソッと呟いた言葉はきちんと彼女の耳に届いていたようで。



「なにそれ!」



そう叫ぶとそのまま走って、教室を出てってしまった。



「やっちゃった……」



あんな大きい声出せるんだ、ってくらい声大きかった。
それに昨日振ったときより、傷ついた顔をしていた。



「なにやってんだよ、追いかけろよ」



ヒロが俺の背中をボンッと叩く。



「二時間連続でサボるわけには……」


「んなことより、笹波さんだろ」


「あーもう!」



頭ん中ぐしゃぐしゃ。
ほんとに感情がまとまらない。



「早く行けって」


「はい……」



先生がもうすぐで来てしまいそうなので、慌てて教室を飛びだす。

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