その男、カドクラ ケンイチ







ーーーー




「大丈夫だった?」


「余裕だよ。」


「ほんとごめんね。」


「別にアカイが謝ることじゃねーよ。」


「ありがとう…」







「あのさ、」


「なに?」


「カドクラって良いやつかも。」


「ええっ、なんで?」


「いや、なんとなく。」


「ユリコも仲良くなっちゃってるもんね。」


「昨夜の話さ、カドクラに相談してもいいんじゃないかなって思ってさ。」


「大人に言っても無駄だったって言ったじゃん。」


「でもカドクラなら…」


「カドクラも同じだよ…」





ダテ ゆーへいとアカイ ショウコの2人は自転車に乗りながら帰宅の途についていた。







第9章 完
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