ぬり絵 -another story-
*小川side

彼のこと。



彼のことを、今まで知らなかったわけじゃない。



部活に入っていなくて、友達もいない。



誰ともつるまない、彼。



そこに引け目を感じているわけでも無く、友達なんて必要ないと感じているようだった。




それが変だと思ったわけじゃない。




それを当たり前のようにしている彼が少しだけ、ほんの少しだけ、気になっていた。




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