世界一愛して
「今日は折角紅葉の季節だし、紅葉見に行くよ!」
「どこまで行くの?」
「秩父まで行こうか」
「秩父!?今日でそんな遠くには行けないよ」
ここから秩父までは4時間かかる
普通に考えて無理ということはわかる
「やっぱり?」
「当たり前」
えへへーと頭をかく
彼女の明るさというか、前向きさはどうなっているんだ
「さあ、グズグズしてられないよ?早く行かないと売切れちゃう」
「は?どこいくんだよ」
てれーんと変な奇声を発した彼女が見せたのはチケット
「え、これ」
「そうです、これからライブ行くよ」
見せてきたのは僕の好きなバンドのチケット
この公演は僕は外れてしまった
「しかもアリーナ席!?!?」
「凄くない!?でもこのバンド私の周り好きな人居ないんだよね。君好きでしょ?筆箱のキーホルダーこのバンドの前回公演のやつだもんね」
ふふー!っと得意げにいう
「一番好きだねこのバンドは歌詞が心に響くよ」
「だよね!!」
まさかこんな接点があったとはな