もしも、運命の赤い糸がみえたなら
「ちょっと、幸華もう食べてるの?」



天野くんの席に座った明るい茶髪の女子があきれたように言っていた。



「だって、腹減ったし。朱里も食べ始めないと昼休み終わるよ?」



「だからってさー」



ため息交じりに彼女は自分の弁当の包みをほどき始める。



わらわらと集まり始めたクラスの女子たちはそのやり取りに微笑みながら弁当を食べ始めた。


気が付いたら、クラスの女子全員が輪っかになるように座っていた。





やっぱり幸華ちゃんはすごいな。





彼女の横顔を見ながらお母さんの焼いてくれた卵焼きを食べた。



< 13 / 117 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop