もしも、運命の赤い糸がみえたなら

そこには、たくさんの上級生がすでに集まっていた。



私たちは、二人掛けの机にクラスが書いてあるのを見つけ、そこに座る。



前の教卓のところには、3年生のバッジをつけた男女が立って、全員を見渡していた。






「それでは、そろったようなのでこれから広報委員会をはじめます。

 まず最初に委員長と副委員長、担当の先生を紹介します。」





女子の先輩が言うと、隣に立っていた男子の先輩が口を開く。


「委員長の3年3組の小中原です。」


「副委員長の3年5組の那須です。」


ふたりでぺこり、と頭を下げ、会を進める。



「担当の先生は、富田先生、前村先生です。」


先生たちも軽く頭を下げる。





なんだ、山脇先生は担当じゃないんだ。



どこの委員会なんだろう。





「続きまして、広報委員会の活動についてです。


広報委員の年間計画を、各机に置いてあると思うので、それをみてください。



4月は、生徒新聞作成です。


新任の先生方からメッセージをいただいて、それを新聞として発行します。」




年間計画の下に、もう1枚プリントが配られていた。






“新任の先生 一覧”





「次のプリントを見てください。


そこに今年度来られた先生方を一覧にして載せました。

これから原稿依頼と回収の係を決めたいと思います。



依頼と回収は1年生、編集作業を2年生、新聞の発行・配布は3年生にお願いします。




2・3年生は解散。1年生は、担当が決まったら解散ね。」





副委員長がそう言うと、2・3年生はわらわらと教室を出て行った。



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