もしも、運命の赤い糸がみえたなら
「石川さん、この点数、あなたはどう思いますか?」


先生の手には、今日1回返却して、もう一度回収された1学期の中間テスト。





もちろん、あたしの解答用紙。




「私は、石川さんは授業中寝てないし、提出物もしっかり出すし、質問にも答えてるし、何より授業中にきちんと前を向いている」





先生、あたしのこと、ちゃんと見てくれてるんだ。





柄にもなく、胸がきゅんとする。





「にもかかわらず、この点数。」






先生は今日一番大きなため息。





「私の授業はわかりにくいですか?」



あたしは、くびを横に振る。



「じゃあ、なぜ、15点なのですか?


この問題も、この問題も小テストではできていたではないですか?」





先生、あたしのこと、そんなに覚えててくれてるの?




「先生のことが好きだから」



あたしは言う。


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