もしも、運命の赤い糸がみえたなら
memory2

あたしとクラスメイト



「おはよう、石川さん」


次の日、教室に入ると委員長と話をしていた出席番号一番の彼女が挨拶をしてくれた。


「あ、おはよう」


私も挨拶を返して自分の席に荷物を置いた。


「石川さん、あ、栞菜ちゃんて呼んでいい?」


後ろを振り返り、彼女が話しかけてくれる。


「あ、そっちがいい」


「うちのことは、幸華って呼んで」


「あ、うん」


「栞菜ちゃんて南中出身だったよね?


 じゃあさ、駿太とか知ってる?」


「あ、知ってる!同じクラスだったよ。」


「そうなんだ!うち、駿太と付き合ってるんだよ」


「ええ!!

駿太の彼女、めっちゃかわいいって聞いてたけど、幸華ちゃんだったなんて、あいつにはもったいない!」


「石川さん、幸華のこと買いかぶりすぎ。

 こいつまじ性格男だし。」


「ちょっと、森うざい」


委員長の森くんの肩を幸華ちゃんがバシっとたたく。


「仲いいんだね」


「いや、そうでもないよ。話したの昨日が初めてだし」


幸華ちゃんのコミュ力の高さに驚いた。


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